コラム
飼育スタッフが綴る! オットセイ「ちのわ」の成長日記①~誕生・さまざまな挑戦編~
- いきもの紹介

2025年6月30日に誕生したミナミアメリカオットセイの「ちのわ」。まもなく1歳の誕生日を迎えます!
ちのわの誕生以降、その成長を見届けてきた飼育スタッフ・小野地がちのわの成長秘話をお届けします!
■ヴィッキー妊娠!ドキドキの出産の瞬間
2025年3月末、定期的に行っている検査でヴィッキーの妊娠が判明しました。オットセイの妊娠期間は約1年で、7月中旬頃に誕生する予定とわかりました。定期的に行うエコー検査では、ヴィッキーのおなかの中で順調に成長する赤ちゃんのようすを見守ってきました。
ヴィッキーと過ごす中で体調の機微にはとくに注意を払っていました。ヴィッキーの過去の妊娠・出産経験をもとに、目標体重を定めてごはんの量を調整し、100g単位で体重管理をしていました。
一時的な体調不良があったものの、日々の治療で無事回復し、体重を少しずつ増やしながら、出産に備えていきました。
ヴィッキーはがんばり屋さんな女の子です。私は、ヴィッキーに妊娠中でもゆったりして欲しいと思い、仰向けになって寄り添いながらトレーニングすることも。思い返すとこんな日々も良い思い出です。
6月下旬、飼育スタッフは24時間体制でヴィッキーをワッチ(観察)し、出産に備えていました。6月29日深夜、ヴィッキーの破水を確認、ついに出産目前です。がんばれヴィッキー!と、オットセイ担当の飼育スタッフみんなで見守ります。
連日のワッチに私たち飼育スタッフの気持ちの焦りと疲労もピーク…。そんな中、6月30日午前2時51分、ついに出産!「赤ちゃんの頭が出てきた!」という一報からものの10分で誕生しました。ずーーっと待っていたのに生まれる瞬間は見ることができず、ほんの少し悔しかったですが、無事に生まれてきたことが何よりもうれしかったです。
出産に安堵するのも束の間、最初の試練は授乳です。赤ちゃんは、お母さんのおなかをもぞもぞしておっぱいを探します。そして、無事はじめての授乳を確認できました。おっぱいを飲んだ後は、たくさんお昼寝をして、はじめてのうんちも。
ヴィッキーは、久しぶりの子育てなのでちゃんと赤ちゃんを誘導できるかな?とそわそわしましたが、難関のひとつである授乳を確認できてひと安心しました。
生後2日目、ヴィッキーにごはんをあげている時に赤ちゃんに急接近しました。赤ちゃんが生まれて間もない頃は、母親の警戒心が強いので、ヴィッキーに怒られないかドキドキしていると、赤ちゃんが私の手をペロっと舐めてきました!赤ちゃんの舌はざらっとしており、触れたとたん「生きている!」と、初めて触れた瞬間の喜びを感じました。
赤ちゃんの名前ですが、誕生日の6月30日に行われる神事「夏越の祓(なごしのはらえ)」で無病息災を祈る「茅の輪くぐり」にちなんで「ちのわ」と命名。すこやかな成長と何があってもくじけず、たくましく育ってほしいという思いを込めて、オットセイ担当メンバーで名前を決めました!
■たくさんあそんですくすく成長!
生後19日目からは、授乳がうまくできなかったことから飼育スタッフが親代わりになって育てる人工哺育に切り替えました。生後まもない頃から、飼育スタッフや周りのものにも興味津々だったちのわ。掃除をしている時には、掃除ブラシを追いかけたり、ホースの水であそんだり。
中でもお気に入りは、飼育スタッフ足の間に挟まってくつろぐこと。私たち飼育スタッフが足を伸ばして座ると、勢いよく駆け寄ってきて足によじ登ります。
他にも、この頃のちのわは、壁とすのこの隙間に挟まって寝るのがお気に入りでした。はじめて見た時は、隙間に挟まって動かないので不安になりましたが、どうやらお気に入りのようで、この場所に行って眠ったりくつろいだりすることが多かったです。
■泳ぎの練習をスタート!
生後約2か月目からは泳ぎの練習を開始しました。最初は、小さなプールを用意して、水に慣れるところからスタート。水を怖がることもなく、くつろぎながらあそんでいました。
水に慣れてきたら少しずつプールを大きくして水深を深くしていきます。ちのわは、最初から水に対する警戒心はほとんどなく、リラックスしながら水中でグルーミング(毛づくろい)をし、体を動かして楽しそうに泳いでいました。
泳ぎの練習のために私たちが水槽に水を溜めて準備をしていると、大の字の大胆なポーズで待ち構えていることもあり、面白い一面も見せてくれていました。
■新しい環境に慣れるためのお散歩練習も
生後3か月目からは、おうち以外の場所に慣れる練習の一環として、おさんぽ練習をスタートしました。普段から自分のおうちの外にも興味を示していたちのわですが、いざ外に出るとなると最初はおどおど…。少し不安そうな時は、飼育スタッフの膝の上に乗っていました。ですが、少しずつ新しいエリアまで足を伸ばして、自分から行くことができるようになり、日々の練習の積み重ねの大切さを感じました。
普段は一人でおうちで過ごしていた分、飼育スタッフがいるときは膝の上に乗ったり甘えたりすることもあったちのわですが、私たちからさわるのは好きではないようす。生後5か月あたりからは、無邪気に甘える一方で自己主張もはっきりとしてきました。
■まとめ
今回の成長日記はここまで!
次回は、お客さまの前でのおさんぽ練習のようす、そして2026年5月22日に「オットセイ」エリアにデビューした模様、1歳のバースデーイベントのようすをお届けします。
楽しみにお待ちくださいね!










